《公演終了》令和5年度【第一回公演】宮乃木神楽団

平成10年、広島県広島市安佐町飯室の野原八幡神社(のばらはちまんじんじゃ)を御祭神

として設立しました

阿須那系八調子を源流とする、梶矢神楽団に師事を受けています。

「神楽とは何か?」を考え、儀式舞、儀礼舞、能舞の流れをふまえ、先人たちの築き上げた

心意気を学びたいと考えています。

今後とも芸を磨き、観る人の心に残る神楽を舞い、また足を運んでいただけるよう日々精進して

いきたいと思います。

      千早振る 神の御代より 一筋の 道を踏むこそ うれしかりけり

平安時代中期、丑の刻になると一団の黒雲が御所を覆い、時の帝堀河天皇は決まって

うなされるということが毎夜つづきました。

重臣たちは帝の心をお慰めしようと大酒宴を催そうと考え、その準備を楓姫に命じました。

楓姫は都より料理の名人・猪乃早太を呼び出し、料理を作らせます。

その最中、御殿に怪物が現れ、早太を襲おうとしましたが楓姫によって追い払われ、

住処である東三條ヶ森へと逃げ帰りました。

帝より怪物退治の勅命を受けた弓の達人・源頼政は、楓姫とともに東三條ヶ森へと赴き、

日頃より祈願する弓矢八幡の御神徳をいただき、見事これを退治します。

その怪物は、頭は猿で胴は牛のごとく、手足は虎に似て、

尾は大蛇の姿をした「鵺」でありました。

 

民安かれと祈りたる都『平安京』。

裏腹に飢饉、疫病、市井は、不安の声に満ち満ち、安寧に我が世の春を謳歌する都人を脅かす

闇は、広がっていきます。

丹波国大江山を居城とする一党の頭、人呼んで「酒呑童子」も闇に徘徊するまつろわぬ者共の

一人であり、徒党を従え、その身を鬼として、都を荒らしまわる凶賊でありました。

「戻り橋」「羅生門」において、2度までも大江山の鬼神を取り逃した頼光は、勅命を奉じ、

自らの武勇で知られたる郎党「四天王」を従え、山伏修験者と姿を偽り、大江山山頂を目指し

ます。

途中、戦勝祈願をする住吉・熊野・石清三社の神の使いの翁より不思議なる酒を授かり加護を

受け、囚われの紅葉姫に出会い、鬼の岩屋へと乗り込みます。

その正体を疑う童子の問答をかわし、その警戒を解いた頼光たちは、その不思議なる酒を勧め、

激戦の末、見事に童子たちを征伐するのでした。

        大江山 数多妖鬼が住むという 赤く見ゆるは 鬼の岩屋よ

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