鈴張神楽団は昭和26年に地元の方によって結成されました。
神楽団結成から、衣装や道具などは全て地元の方々に寄付によって支えられ、毎年秋に行われる
宮崎神社での秋祭りを中心に、地元に根づいた活動を行っています。
近年になり、新たな世代交代を向かえ、神楽奉納を通して神楽に息づく先人達の思いを
受け継ぎ、後世へと伝えていけるよう、団員一同精進したいと思います。
鞍馬山で修業を積んだ牛若丸は、都の五条橋の上で、武蔵坊弁慶と出会います。
弁慶は比叡山で修業した僧でしたが、千本刀の願掛けの満願成就のため、
五条橋の上で行き交う人に戦いを挑み刀を奪い取っていました。
いよいよ千本目という時、笛を吹きながら五条橋にやってきた牛若丸に挑みますが、
牛若丸は橋の欄干をひらりひらりと飛び移りながら弁慶の刃をかわし、ついには弁慶を降伏
させてしまいます。
それから弁慶は生涯牛若丸の家来となることを誓います。
平安時代。都の守り武勇を以て知られた源頼光は、原因不明の病のとりつかれ、枕の上がらぬ
日々に悩まされ続けていました。
侍女胡蝶が典薬頭より持ち帰った良薬に口をつければ、体が痺れ、遠のく意識の中で、頼光の
瞳に映ったのは、ほくそ笑む胡蝶の顔でした。
この胡蝶こそ、大和国は、葛城山に古の昔より住まい為す土蜘蛛の精魂の変化であり、頼光の
一命を奪うべく、胡蝶へと姿を変えて、毒薬を盛ったのです。
薄れる意識に手にした膝丸の宝刀で魔性を切り付ければ、白い血痕を残し消えていきました。
頼光は、膝丸を「蜘蛛斬り丸」と改め、四天王に与え、化生の住処「大和国葛城山」にたどり
着いた四天王は、激戦の末、見事土蜘蛛を退治します。
葛城の山は 静かにみゆるとも 岩屋の中は 人の地獄よ