大塚神楽団の発足は明確ではありませんが、明治30年代頃と思われ、その起源は島根県石見町
矢上の「矢上神楽」と伝えられています。
旧舞として受け継いできましたが昭和20年代後半に旧千代田町より新舞が伝えられ、
その後新旧両舞を伝承してきました。
近年になり若い団員を中心に、気分を新たに「地域の皆様に喜んでいただける神楽を」と伝統を
大切にしながら日々練習に励んでいます。
今後ともご指導ご声援よろしくお願い致します。
源頼光は東国の賊徒平定のため渡辺綱と共に、越後の国上路の山にさしかかります。
山中のただひとつの灯りを見つけ、一夜の宿を願い一息します。
しかし、この家に暮らす母と子は、もともと北面の武士の妻と子として都に在りましたが、
いまは離れ離れとなり、都を追われ世を呪い人々を憎み、
上路の山の山賊となって悪行を重ねる山姥とその子、怪童丸でした。
山姥と怪童丸は、武勇の誉れ高き頼光と知らず悪事を企みますが、戦いに敗れ山姥は怪童丸を
残して逃げます。
しかしすぐに立ち戻り我が身の上を明かし、母の一命に替えて怪童丸の命乞いをします。
頼光は、この母子の運命を不憫に思って命を助け、怪童丸を家来として都に連れ帰るという物語
です。
怪童丸は坂田金時と名乗り頼光の四天王の一人となります。
大和の国葛城山に住みつき、天下をかく乱しようとする土蜘蛛の精魂が、胡蝶という
美しい侍女に化身し典薬の守からの使いと偽って、病気の頼光に毒を飲ませ殺そうと
しましたが、逆に頼光に正体を見破られ、伝家の宝刀「髭切丸」で一太刀浴びせられます。
土蜘蛛の精魂は葛城山に飛び去っていきますが、頼光は我が身を救った髭切丸を「蜘蛛切丸」と
改め、四天王に刀を授け、土蜘蛛を退治するよう命じます。
卜部季武と坂田金時は土蜘蛛の妖術に応戦しながら、見事精魂を退治するという物語です。