≪公演終了≫令和6年度【第二回あさきた神楽公演】大都神楽団

神楽を愛し、舞台を愛する輩が、艱難享楽を共に神遊びし、舞台は常に全力を濯ぎ、日々千龝の

気持ちで挑み、石見神楽劇場舞乃座を拠点とし、最新鋭の舞台照明、音響機器、特殊効果を

用いた団独自の演目は、見る人のド肝を抜く【非日常の境地】を求め、古より伝わる演目に至る

まで観る人の心に残り、祷り・祓清め、人々の明日を生きる活力になる舞台を努め、己の精神を

研鑽し、よろず神々(観衆様)に愛でていただきたい神楽団体です。

戸隠山の鬼女紅葉は源満仲により討たれたと思われていました。

しかし、瀕死の状態の紅葉が山中にて今にも息絶えようとしていた所、赤き龍が現れ、紅葉の

体内に流れる第六天の悪魔の血を抜き取り、新たな命と“時”を授けます。

赤龍の子を授かった紅葉は、【トキ】と名前を変え、足柄山へ住処を移し、後に生まれる子供を

【為時】と名付け、山中で親子二人ひそかに暮らしていました。

しかし麓の民は、足柄山へ得体の知れぬ怪力の童子と老婆が住まいする。と噂をし、

いつしか『足柄山の山姥、怪童丸』と謂れ恐れられるようになります。

しかし親子は人民には手を出さず、命を繋ぐ食い物は、山中自然の中より得ていましたが、

民の勝手な思い込みにより、悪人妖と見なされ、ついには朝廷より、武勇の誉れ高き、源頼光が

渡辺綱を従え親子を討たんと攻めのぼります。

親子、主従の激闘の末、綱は為時の真の強さに惚れ込み、頼光の家臣になるよう説得します。

しかし母、トキは頑なに頼光を許しません。

そう、頼光の父は戸隠山鬼女紅葉を攻め来た源満仲なのです。

元凶根源の仇子を前にするも、トキの力は及ばず、頼光に抑えられてしまいます。

しかし為時が家臣になることで母が頼光に命を取られることは無いのでありました。

 

いまにも崩れ落ちそうな城門、羅生門-。

その羅生門の前で命をかけた決闘が行われました。

その決闘の中、茨木童子は左の腕を切り落とされてしまいます。

切り落とした武将は頼光四天王の一人である渡辺綱でした。

茨木童子は幻術にて逃げおおせますが、左の腕を失ったことにより路頭に迷っていました。

そこに現れた一人の鬼族。それこそ相馬城から生き延びていた酒呑童子でした。

酒呑童子は茨木童子の左の腕を取り返すと誓い、主従の契りを交わします。

酒呑童子は綱の乳母に化け、綱の館に向かいます。

言葉巧みに館の中に入り込んだ酒吞童子は、見事左の腕を取り返し、綱を組み伏せて大江山へ

飛び去って行きました。

酒呑童子、茨木童子を取り逃がした綱は、主君源頼光とともに、酒呑童子征伐に大江山へと

立ち向かいます。

 

島根県江津市「石見神楽劇場舞乃座」にて、第1・第3日曜日、第2・第4金曜日に公演中。

 

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